私は朝食を載せたトレイをテーブルに置き、身を屈めた。
今日のメニューはご飯に、ねぎの味噌汁、野菜炒めだ。
一人暮らしはちょっと気を抜くだけで、菓子パンやカップラーメンなどが中心になり栄養バランスが偏るので注意しなければならない。
「いただきます」
私は一声かけて、まずはご飯を一口口に入れた。
静かなのも落ち着かないので、テレビをつけることにした。
「ニュースでも見ようかしら」
私は今の時間帯にニュースがやっているチャンネルに切り替える。
世界情勢のことや、日本で起きた事件のことが取り上げられていた。
ニュースの中に教師が不祥事を起こしたことが読み上げられ、私は憂鬱な気分になりつつも野菜炒めを口に運んだ。
何故生徒の見本になるはずの先生が信頼を裏切る真似をするのか、私は同じ教師として恥ずかしくなる。
銀河先生がこのニュースを見たら怒るだろう、銀河先生は規律に厳しい人だからだ。
「二度と教壇に立たないで欲しいわ」
私はため息混じりに呟く。
今のところ私の身の回りで、不祥事は起きて(問題のある先生はいるが)はいないが
自分も気を付けないとならない。
「ごちそうさま」
朝食を終えると、テレビを消して立ち上がった。
洗い物を済ませたら、休日なので掃除をしようと決めた。

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