一度砕けたガラス玉は
もう二度と戻らない。

アタシは貴方との思い出を断ち切るために
思い切ってガラス玉を地面に叩き付けた。

砕け散ると同時に
貴方の悲しそうな顔と
儚い笑顔が写った気がした。

胸には大きなモヤモヤがこみ上げて来た。
割った後に残ったのは
計り知れない後悔と
激しい不安。

アタシがやったことは間違っていなかったよね?
例え壊さなくても後悔はしていたよね?

不安と希望が胸に交差する中
アタシは貴方との思い出が詰まったガラス玉の破片を集め
ゴミ箱に葬り去った。
アタシの過去と決別する意味で。

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