私は赤いビーズとピンクのビーズを交互に通した。
ママへのプレゼントのブレスレットを作っている。
「萌」
パパが私を呼んだ。
私の様子を見に来たんだ。パパはエプロン姿をしている。
ママの大好物であるビーフシチューを作っている。
ちなみにママは外出中。
よって今はパパと私だけだ。
「そっちはどう?」
パパは私のブレスレットを覗き込む。
私はパパに作りかけのブレスレットを見せる。
「初めてだからへたっぴかも」
私は自信無さげに言った。初めて作るから形が手本とかなり違う。
しかし、パパは穏やかに笑った。
「上手じゃないか、これならママも喜ぶぞ」
パパは私の頭をそっと撫でてくれた。
「本当?」
「萌の気持ちがこもってるからな」
パパがそう言ってくれると、やる気が出た。
何としても完成させたい。そう思った。
「私、頑張るよ!」
私はぎこちない手つきでビーズを通した。


「はい、ママ」
夕飯を食べ終え、私は完成させたブレスレットをママに見せた。
ママは両手を私の前に出してブレスレットを手に取った。
「萌が作ったの?」
「うん」
私は頷いた。
へたっぴだからあまり自信ないけど……
ママはブレスレットを手に通した。
「上手にできたじゃない」
ママは微笑んだ。
「有り難う、萌」
ママのお礼に、私の心は温かくなった。
作って良かったなと思った。

 

私にとって母の日は
素敵な思い出となった。

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